ご挨拶

長い歴史の中で受け継がれている思い。

愛媛建武館三代目館長がごあいさつ申し上げます。

私の剣道の師は真鍋乙吉、といっても祖父なので非常に身近な存在であり、剣道に限らずすべてにおいて師でありました。乙吉は、昭和9年に退職金をつぎ込み、境内に私設道場「愛媛建武館」を設立し、地元青少年に警察仕込みの厳しい剣道と人としてあるべき姿を指導し続けました。誰に対しても気合十分に真剣にぶつかり、打たせ上手で子供のヤル気を引き出して、いいところを打つと褒めていたことを覚えています。

祖父は、一人でも多くの子どもたちに剣の道と人として正しい道を教えるために、月謝を取ることもせず長年にわたり私設道場を維持してきました。その伝統は父、弘(二代目)に受け継がれた後、現在も受け継がれており、指導者もまったくのボランティアで運営されています。純粋な気持ちで取り組んできた祖父の意を十分に受け継いだ門下生が多数おられることに対し、私はただただ頭が下がる思いです。この伝統をいつまでも残していきたいと思います。

愛媛建武館 第三代館長
真鍋靖

歴代館長

初代館長

 明治30年(1897年)  宇摩郡(現四国中央市)金砂町に生まれる
 大正7年(1918年)  警視庁巡査 大島治喜太範士に師事
 大正10年(1921年)  日本大学法学部卒業
 昭和9年(1934年)  警視庁剣道教師

 三島神社宮司
 愛媛建武館設立
 昭和36年(1961年)  周桑郡国安村教育委員長(現西条市国安)
 昭和40年(1965年)  愛媛県剣道連盟常任理事

 周桑郡壬生川町会議員(現西条市壬生川)
 昭和43年(1968年)  文部大臣表彰(社会体育功労者)
 昭和50年(1975年)  愛媛県神社庁常任理事
 昭和51年(1976年)  愛媛県剣道連盟常任顧問
 昭和57年(1982年)  逝去 愛媛県剣道連盟名誉会員(故人の部)

 

二代目館長

 昭和3年(1928年)  12月9日生
 平成9年  創立60周年記念事業 道場新築落成
 平成10年  逝去
 主な経歴  愛媛県剣道道場連盟事務局長

 愛媛県剣連盟常任理事
 東予市剣道連盟会長(現西条市)
 東予市体育協会副会長(現西条市)

~愛媛建武館道場創立60周年「記念誌」より抜粋~